最強!自動蚊取り器をDIY

DIY

蚊を駆除したい!

庭がある方、蚊のせいでガーデニングがおっくうになっていませんか? 近年、初夏~晩秋まで約半年もの間蚊がいて嫌になります。

夏場、自分について蚊が家に入ってきて嫌な思いをしている方はいませんか? マンションに昔住んでいましたが、自室が高層でも結局エレベータとともに着いてきて部屋に入ってくるんですよね。本当に困ります。

虫除けスプレーや殺虫スプレー等では解決しないことはこれまでの人生で分かり切っています。

そこでプロ仕様の「BGセンチネル」という蚊とり器をDIYすることで、何とこの度、鬱陶しい蚊を比較的安くプロ級の効果で庭から駆除することに成功いたしました!本当にジャンッジャン蚊が取れて、庭から蚊が激減しました。

最後に蚊の閲覧注意画像が有りますので注意ですよ!

ご一読いただけると幸いです。

  

蚊はなぜ血を吸う?

そもそも、蚊はなぜ血を吸うのか?調べてみました。

はじめに、蚊という生物の生涯から見ていきます。蚊の一生は、下水溝、浄化槽、水田、池などの水辺に産み付けられた卵から始まります。上の図のとおり、ボウフラ、さなぎを経て最短12日ほどで成虫になります。(早っ!)

ちなみにボウフラは、水中で棒を振るように泳ぐことからその名がついたそうです。

成虫の寿命はおよそ30日です。その間に子孫を残そうと頑張ります。

ではこの吸血・産卵はどのようなサイクルとなっているのでしょうか。

  

交尾を終えた雌の蚊は、産卵のためのたんぱく質などの栄養分を得るために、吸血を行います。血は卵を作るための元となるわけです。吸血されると、痒いだけでなく、栄養を提供してしまい、さらに蚊を増やすことになってしまうのです。

雌の蚊は成虫になってから、死ぬまでに3,4回産卵します。1回あたり400個近くの卵を産むので、1つの個体で生涯、1500個近くの卵を産みます。放っておいたら1匹が1カ月に1500匹に増えることも。恐ろしい・・

こう考えると気が遠くなりどうしようもない気もしますが、放っておくわけにもいきません。どうにかして蚊を確実に退治し、このサイクルを断ち切り、快適な夏を過ごしましょう!

 

蚊を捉えて殺すことにより卵を産ませない!

蚊取り線香で蚊が死んでいるのってあまり見たことないですよね。

寄せ付けないだけの「忌避」では実は意味がなく、蚊に刺されないようにするには蚊を殺して吸血・産卵のサイクルを断ち切り、数を減らしていく必要があります。

蚊専用の殺虫スプレーなども売っていますが、範囲が限られ、効果も短時間ですし、植物や人体への影響も気になりますよね。空のスプレー缶の処理が面倒ですし・・・。

 

  

蚊をおびき寄せるには?

蚊を殺すためには、まずおびき寄せる必要があります。

① 紫外線ランプ

蚊を誘き寄せる方法の一つとして、誘虫ランプがあります。コンビニの軒下などにある、あの青白く光っているランプです。紫外線を発して虫をおびき寄せます。

でもちょっと考えてみてください。せっかくの庭やバルコニーがいつも青白く光っているのは落ち着かないし、蛾やカナブン等蚊以外の虫もよってくるので嫌ですよね。 蚊の行動範囲は50m程度ですが、紫外線はさらに遠くまで届き、色々な虫をおびき寄せてしまいます。絶対嫌だ。ということで却下。

 

② ドライアイス

2つ目は二酸化炭素です。蚊は人間や動物から発せられる二酸化炭素に反応します。ドライアイスでも置けば寄ってきそうですが、なかなか常備しているものではないですし、すぐに消えてしまうので、これも却下…

 

③ 人間のにおい

次に、蚊は人間の皮膚の臭いにも反応します。そのような臭いのを発生する誘引剤を置いておき、そこに寄ってきた蚊を捕殺する… この方法なら環境に無害で安心して蚊を捕獲できそうです。

探したら、そのような捕獲器がありました!

ドイツのBiogentsというメーカが出しているBGセンチネル2という捕獲器です。蚊の誘引剤を仕込んでおき、誘い込んだ蚊をファンで吸引して閉じ込めて捕殺するという仕組みです。良さげです。

研究用に、蚊の捕獲する際にも使われたりしているようです。効果も抜群で、完全に蚊取りガチ勢というのがわかります。

しかし、7万円近い、なかなかのお値段!!完全にプロ用、業務用です。

でも欲しい!!! ということで、いつものごとく作ってみました。

 

 

しくみ

BGセンチネル2と同じ仕組みで、誘引剤の臭いで蚊が寄ってきたところを、吸引用のファンで吸い寄せ、水切りネットに引っ掛けるというものです。ファンは常に回っているので、吸い寄せられた蚊は逃げることができず、ネットの中で力尽きて死ぬ仕掛けです。

誘引剤はBGセンチネル2のものを使います。(今後はこの誘引剤すらDIYできないか現在研究中です。)

 

 

材料

必要な材料は次のものです。

・ケーシング : ゴミ箱を流用します。中に仕切りのあるこのタイプ↓がよいです。蚊は黒っぽいものに集まる習性も利用してこの色を選定しました。

 

・配線用ボックス : ACアダプターを収めておく箱です。防水タイプがよいです。

 

・ケーブルグランド : 配線ボックスから配線が出るところの部品です。

 

・ゴムコードコネクタ : ACアダプターと延長コードをつなぐための部品です。

 

・防雨型延長コード : 屋外の電源へ接続するためのコードです。

 

・端子台 T10-03 : ACアダプターとファンを接続するための部品です。

 

・クーラーキャップ : 蚊を捕獲するネットを引っ掛ける部分に使います。

 

・誘引剤 : BGセンチネルの交換用の誘引剤です。

 

・誘引剤の固定部品

・吸引用ファン ORIX MDP1238-24L : 蚊を吸引するための小型のファンです。防水タイプです。オリエンタルモータのWEBショップかMISUMIで買えます。

・ACアダプター UNIFIVE UCB312-2405 : MISUMIで買えます。

・DAISO 工作マット : ゴミ箱の仕切りの穴を塞ぐために使います。

・DAISO 底鉢ネット 角型(20cm×30cm) : 排気口のゴミよけに使います。

・DAISO 台所排水口用の水切りネット : 吸引した蚊を引っ掛けるために使います。

  

 

組み立て

完成の姿はこんな感じです。

では、各材料をどのように加工するか紹介します。

 

①仕切り版

まずは、ゴミ箱の仕切りを塞ぐ板を作ります。DAISOの工作マットを切り抜きます。刃の厚いカッターでやるとうまく切り抜くことができます。

寸法の拡大図です。

切り抜いた状態です。丸穴はファンの固定用の穴、中央の八角形はファンの風の通り道のための穴です。

 

次に、ゴミ箱の仕切へ、先ほどの工作マットに切り抜いた八角形と四隅の穴に対して、同じ形をマーカーでなぞり、同様に切り抜きます。

切り抜いた状態です。手を切らないように注意しましょう。

工作マットを両面テープで貼り付けます。

次に、ファンをネジとナットで固定します。配線が左下に向くように取り付けます。

裏から見た状態です。裏からはワッシャー、ナット掛けしています。これで仕切りのユニットは完成です。

誘引剤を固定するための部品を付けます。未来工業のサドルという部品です。ゴミ箱底から160mmの高さにネジ、ワッシャー、ナットで固定します。

また、ゴミ箱の底面には、水抜き用のΦ5mm程度の穴を10個ほどあけておいてください。

次に、配線ボックスをゴミ箱の背面にネジで固定します。ボックスの下端はゴミ箱底から90mmの高さです。ゴミ箱の内側からワッシャー、ナット掛けです。

また、防雨型延長コードのメス側を切断し、ゴムコードコネクタへつないで、ACアダプターへ接続しておきます。

ACアダプターからの線も100mmほどの長さで切断し、端子台へ接続します。白い線が+です。

仕切りのユニットをゴミ箱の中に入れ、ファンの配線を外に出します。穴あけ位置は中心から30mm、ゴミ箱底から30mmの位置です。

屋外へ出るので熱収縮チューブへ入れておきます。延長コードとともに、ケーブルグランドへ入れ込み、配線ボックス内に出し、端子台へ接続します。赤が+、黒が-です。

上部のフタは、片方が吸気口、もう片方が排気口となります。排気口の方のフタは使わないので取り外します。取り外し後、DAISOの底鉢ネットを結束バンドで留めておきます。ゴミよけになります。

吸気口の方は、フタにΦ110mmの穴をあけます。ドリルでひたすら突いて、穴と穴の間をニッパーで切ります。雑に切っても隠れるので問題ありません。

クーラーキャップを両面テープで取り付ければ吸気口のフタは完成です。この状態でゴミ箱へ取り付けます。

完成です!ゴミ箱感があまりなく、また本家のBGセンチネルの業務用感を醸し出すゴツさもなく、スタイリッシュな見た目となりました。

  

収穫

閲覧注意です!

 

 

 

 

大量の蚊の画像がでますよ!

 

 

 

 

ジャン!

収穫した写真です。1週間ほどでこの量です。ジャンジャン捕れます。庭先に置いたのでヤブ蚊がよく捕れており、イエカ類はほぼ見られませんでした。

ヤブカ類は、植物の陰などで待ち伏せして、近くを人が通ったら後を追いかけ吸血します。また蚊は全般に飛行能力はあまり高くなく、風通しの悪い場所を好みますので、蚊取り器は、そのような場所に置くとよく捕れます。

蚊がある程度たまったら、水切りネットの端を結んでそのまま捨てればよいので、取り扱いも楽です。

 

 

コストまとめ

今回のDIYで製作した蚊取り器ですが、コストは下記のとおりです。

 

参考に、BGセンチネル2を購入した場合と、ダスキンでレンタルした場合を比較してみました。

コストは期間を5年間と仮置きして算出しています。ファンは回しっぱなしですが、電気代は1日3円程度です。

ダスキンは月々7700円のサブスクです。ダスキンが虫を回収してくれるので、虫に指一本触れたくない方はよいですが、かなり高額です。

DIYすると、年間8000円台で自動的に蚊を捕獲する仕組みが運用でき、快適な夏を過ごすことができるようになります!

蚊を出来るだけ安く、本気で庭から根絶したい皆さま、是非、ご参考にしてください!

番外編

でも、最悪、蚊が寄ってきてしまった時の接近戦はこれです。かなり殺せますので、ご参考に!